2010年12月31日金曜日

テキスタイルの形と色 2010年12月21日-2011年1月30日 岡山県立美術館

12月26日カムフラージュ・イエロー2 パフォーマンス
この作品は、私が街で見かける身近な素材と編み技法を使い制作した作品+展覧会の観客スナップ写真+子供達の作ったオブジェ+普段の練習風景+誰もが知っている聞き慣れた曲を3分のパフォーマンスにまとめたものです。
         
5人の少女のバーレッスン 音源/ラジオ体操 時間/3分

「テキスタイルの形と色」展は岡山県立大学に教育者として関わりのある作家5人の展覧会です。
小林正和(小林尚美作品コラボレーション)、草間喆雄、戸矢崎満雄、三橋遵と野田凉美
この展覧会は、岡山県立美術館 でのCultex展 開催に伴い開催される事になったものです。

左/野田凉美 中央/三橋遵 右/小林正和 右壁面/小林尚美

戸矢崎満雄


草間喆雄

2010年12月8日水曜日

カムフラージュ イエロー 2010.11月16日~21日

11月16日〜21日ギャラリーはねうさぎ/京都
黄色は、とても目立つ色ですから、普段なかなか着る事はありませんが、この展覧会では、観客が黄色を着て、黄色のスクリーンに身を潜め、オブジェとなって「観られる側」へと変わります。私の作品は、素材、技法、表現としてテキスタイルを軸にしていますから、「触れる」「纏う」などにより見る側が、直接的に作品と関わり、楽しむ事を大切しています。
シッタカブリアンの午睡 にレポートして頂いてますのでぜひ見て下さい。



12月21日〜2011年1月30日まで岡山県立美術館 で「カルテックス」 と「テキスタイルの形と色」と題した2つの展覧会が開催されます。UCA芸術大学教授レスリー・ミラーさんの企画の「カルテックス」は、ノルウェーと日本の作家6名が2人一組となり、お互いの国を訪ね合い、夫々の文化や表現を探り作品につくりあげていくという大変興味深い展覧会です。
併催の「テキスタイルの形と色」は、岡山県立大学に関わりのある作家5人の展覧会です。私は、この夏に県立美術館でワークショップに参加した子供達のオブジェを加えた「カムフラージュ イエロー2」を展示します。

2010年8月6日金曜日

福本家別邸 2010.8月2日



福本繁樹さんは、大阪芸術大学教授でロウ染め作家、潮子さんは藍染色作家のご夫妻別邸を訪ねました。周山の別邸では、いつも夏にオープンギャラリーとして、作品と収集品を展示されています。この日は、ギャラリー恵風 の野村さん、板締め絞り研究家石塚広さん、CAJ のコンドウさんも来られていました。一階では絞りのコレクションと潮子さんの初期作品、二階に上がると南太平洋の仮面や染織品等のコレクションで、どれも興味深いものでしたが、上は、ミクロネシア・ポリネシアもこんなには暑くないでしょうってくらいで、汗まみれになりました。両氏共に国内外で活躍されている日本を代表する作家ですが、繁樹さん は、南太平洋の研究者でもあり、京都新聞連載「現代のことば」等で染織工芸についての考察を数多く書かれています。近年は、ロウ染めや布象嵌のブックアートでの表現もされています。
潮子さん は、藍染色布により、2m四方の茶室や15mの幔幕など現代の幽玄空間を表現される一方で、美しいショールやきものもつくられています。
開け放した田舎家で、スイカや巻き寿司、自家製ドクダミ茶を頂き、全くよい一日でした。
作品やコレクションはもちろんですが、お二人のツーショットが一番ステキでした!


2010年7月20日火曜日

シンディゴ:新道弘之 2010.7月16日 美山ちいさな藍美術館 


7月15日美山かやぶきの里の新道さんの工房を訪ねました。藍染めに使う良い灰を求め、家族と移り住み、30年になるそうです。藍工房の2階は「ちいさな藍美術館 」として、新道さんが研究の為に若い頃から収集された世界各地の美しい布や衣装の一部が展示されています。
新道さんは、作品をつくるだけではなく、浴衣や手ぬぐいもつくります。ちいさな端切れは、大事に、お母様の手でパッチワークの美しい布となったり、奥様の千賀子さんによって、愛らしい袋ものになります。以前伺った時に、浴衣が欲しいとお願いしていましたので、今回、いくつか見せて頂いて、薄いクリーム色の柔らかい綿のものを、浴衣より長く着られていいという千賀子さんの勧めで、単衣の着物に仕立てることにしました。
有名な作家だと知らなくても、手ぬぐいを使い心地や品質の良さで、気に入ってくれる人が「あれいいわ、また同じものを頂戴」とここへ買いに来るそうです。本来テキスタイルデザインはこうでなくっちゃね!って思います。
新道さんは、伝統的な絞り技法を研究し独自の技法を生みだし、インディゴと新道を合わせて「シンディゴ」と名付けました。彼の作品は、藍染の技術が主役にならず、無用なものをそぎ落としたミニマルで、しかも、ふっくらと風合いのある心地よいシンプルなものです。それは、彼の技術と表現に対する絶妙のバランス感と空間に対するセンスによるもので、私は、とても素晴らしいと思います。

2010年7月10日土曜日

アルメル・バロー 2010.7月10日 清課堂ギャラリー

アルメルさんは、ヴィラ九条山 のアーティスト・イン・レジデンス・プログラムにより、9月中旬まで2ヶ月余り京都に滞在し、今は、日本で最も古い金属工芸の専門店、清課堂 ギャラリーの蔵で作品を制作中です。何か制作の事で、私に聞きたいというので、会いに行きましたが、大して役に立つアドバイスは出来ませんでした。
彼女は、アニメーションを学んだ後、ボビンレースを学び、伝統的なテクニックと自身のオリジナル性を巧く合わせた金属線での表現をしています。一筆書きのように流動的で、絵コンテのような繊細なスケッチのパーツを眺めていると、光によって壁に映る影がそれぞれに動き出して、楽しいストーリーを展開してくれます。
清課堂オーナー山中源兵衛さんのブログによると、フランスのメゾン・エ・オブジェで彼女の作品に出会い、日本で展覧会をするよう誘われたそうです。9月11日〜20日まで、蔵でのインスタレーションが公開されますが、きっとステキな展覧会になるでしょう。
追記
8月31日は、アルメルさんに、川島テキスタイルスクール 在校生対象のワークショップをお願いしています。
清課堂の奥様、やまなかかずこ さんは金属素材を使った美しいジュエリーやオブジェをつくられる作家です。

2010年5月15日土曜日

13回国際タペストリートリエンナーレ 5月10日-10月31日  

International Triennial of Tapestry はポーランドのウッチLodzで3年ごとに開催されるテキスタイルの国際展です。
コミッショナー川嶋啓子さんにより、日本からは作家5名(扇千花 奈良平宣子 村山順子 吉水絹代 と野田凉美) 51カ国から選出された130作品が中央織物美術館に展示されます。私が出品しているのは、昨年春に祇をん小西 で展示した帯地を使った作品のシリーズです。
オープニングに行けなかったので、どんな作品がアバカノビッチ 作のトロフィーを手にしたのかまだ写真でしか見る事ができませんが、他の方々は行かれたので、後日報告できると思います。秋まであるので、都合をつけて、チェコ、プラハの街やシュバンクマイエル の美術館にも行きたものです。
   

2010年4月29日木曜日

Remake Shop Exhibition 2010.4.24-5.8 GALLERYGALLERY EX



捨てられずに、長くタンスにしまい込まれた衣服をお預かりし、暮らしのアクセントとなるようなモノにリメイクし、再度楽しんで頂くというプロジェクトです。今回はギャラリーギャラリー の川嶋啓子さんのパンツ4点を例にリメイクしました。


私は、布は使われて、使い倒して、ぼろぼろの雑巾になるのがステキな事だと思っています。*2008年ぞうきん展 ギャラリーマロニエ/京都
木綿のきものは、その直線的カタチと素材により、理想的な雑巾への過程を踏む事が出来ますが、様々なパターンと素材で構成された洋服はそうすんなりとはいきません。ならばもう少し、寄り道して素材を楽しむ事にしました。これは、作品というより、「日常」のこと。元々テキスタイルはそこ「日常」にあるのですから。
シミになったり、ほころびたところを赤でステッチを続けどんどん赤く成長している黒ジーンズは1999年から使い続けています。そのうち真っ赤な佳い雑巾になる予定です。

2002年 GalleryGallery EX では、モノ(作品)を増やしたくないとの思いから、皆さんからお借りした素材でリメイクし、展覧会終了後はそのまま返却し、自分の手元には何も残らないようにしました。



2007年は、さらに商品として制作。そして今回からは、1999年から始めたプラスティックニットを組み合わせ、帽子やキャミワンピース等にしました。プラスチィックを組み合わせるとキレイに朽ちてはいかず、雑巾へ格上げ?される事はないので、別の成長や終い方を考えなければなりません。こんな時、私は、モノを作る事を止めるのが一番の賢い選択かと思いますが、制作欲には勝てず、他の解決策を日々考えています。

2010年4月10日土曜日

ビアマグランカイ審査 2010.4月7日-9日 

ビアマグランカイ8の審査員として、札幌へ行ってきました。ANAの機内サービスがなくなり、しかもコーヒーはメニューになく注文できず、えーってところからの始まりです。空港からすぐに審査会場の芸術の森 に向かいましたが、雪景色の中にあちこち彫刻が設置され美しいところです。中に入るとビアマグとタンブラーがずらりと並んでいます。これを審査するの大変じゃない?!早く片付けばイサムノグチのモエレ沼公園に行きたいと思っていましたが、とんでもない。
審査1日目で入選作を決め、2日目には、各賞の選定へと、予定通りに進みましたが、美しいカタチの漆や寄せ木はビールを注ぐとう〜ん。。ガラスの素材は、色、泡立ちが引き立ちオーッっとなります。各審査員の賞もあり、本当に一生懸命見ましたよ。審査結果はビアマグランカイHP で後日アップされるでしょうからご覧になって下さいね。このコンテストを作り上げてこられた審査委員長、ガラス造形作家の淺原千代治さんとは、以前伊丹クラフト展の審査でご一緒させて頂き、以来個展に伺ってお目にかかるくらいでしたが、今回は、グラススタジオイン小樽 を作られた頃のお話+千歳鶴+蝦夷鹿ルイベ等々で、札幌を楽しませて頂きました。千歳空港でお土産を見ましたが、美味しそうなスイーツがいっぱいで、味見しすぎ、結局タクシーの運転手さんから聞いた「まちむら農場の牛乳」と酒飲み娘のリクエスト「サーモンジャーキー」にしました。札幌いいです。

2010年2月6日土曜日

Knitting Exhibition 2010.2.1-2.6 ギャルリーワッツ


搬入してから会期中ずっと川崎さんと山本詩野さんにお任せで、やっと最終日に顔を出す事が出来、森安さんの紹介でウィーブトシ社長の吉澤さんにお会いし、ギャルリーに来て頂きまた。CA4LA のデザイナーの皆さんも呼んで下さって、本当に有り難うございました!京都の芸術大学で学んだ後CA4LAのデザイナーとして活躍中の谷本さんは、黒のストリングがたくさんついたワンピースに、試着して下さったゴールドのアミシャツとゴールドアミ飾りつきのビーバーの帽子がとてもお似合いで、この方にこそ着て頂きたい!と思わず差し上げたくなりました。でも、彼女は、デザイナーですから押し付けるわけにはいきません。写真の後ろにいらっしゃるのが吉澤社長です。無理にお願いして、ボルサリーノのハンチングを脱いでHand Wig を試して頂きましたが「ハカセ」みたい!でした。代表格のデザイナーJUNJUNさんにもお願いしました。デザイナーの皆さんは、お忙しいはずなのにかりかりした様子がなく、若い方ばかりでしたが、何か気持ちに自信や余裕が感じられました。きっとやりがいのある仕事をさせてもらえる会社なのではないかと思います。

ワッツ の川崎淳与さんには、黒のアミコートを着て頂きました。彼女に初めてお会いした時は、夏の暑い日で、待ち合わせ時間にやや遅れ、焦ってホテルのカフェに入ると、フワ〜ッと華やかな方が座ってられて、この方のところなら展覧会させて頂きたいとすぐに思いました。以来年に1回ペースでアミシャツ展をさせて頂いていますが、取り扱う商品については、きちんと意見を言って下さるので、有り難い存在です。